日本でも、海外に住んでいても、急用を除いては家族への連絡はしていませんでした。実家との「連絡がないのは元気な証拠」という程よい距離感は心地よいものでした。
その考えが、コロナウイルスの世界的流行で大きく変わりました。歳のせいもあると思いますが、希薄になっていた家族関係が気になり始めたのです。コロナの規制で日本の母に会いにくくなるのを実感すればするほど母が恋しくなり、初めて国際電話をしてみました。田舎に住む81歳の母は携帯電話すら持った事がなく、インターネットやPCなど別世界の物。なので、私のフィリピンの携帯から日本の実家の固定電話への国際電話です。フィリピン内でのネットと電話の為に使っているglobeという会社の国際電話コースに登録しました。こちらの GOCALLIDD30 というコースです。
https://www.globe.com.ph/international/call-and-text-abroad.html
30ペソ分を前払いでiPhone にチャージし、日本まで約10-15分通話ができます。
ただこちら各コ-スの注意点ですが、コ-ス終了期間前に追加のチャ-ジができません。
たとえば日本のなかなかつながらないコ-ルセンタ-に電話した時、GOCALLIDD99という30日間100ペソ分話せるというコ-スを使ったのですが、100ペソ分を使い切ったのでもう一度チャ-ジしようと試しましたが、期間終了日まではチャ-ジできませんでした。→通常料金で国際電話するハメになりました。
1か月以内にたくさん話す予定の場合、GOCALLIDD199という一番上のコ-スをおすすめします。
最後に母に会ったのは2019年の5月に一時帰国した時。
「お正月は戻って来るの?」
「来年の7月が免許の更新で一時帰国するからお正月は戻らない。」
というのが最後の会話。空港に向かう時はいつもの様に玄関まで見送り、その後居間の窓を大きく開けて、駅に向かう私を寂しそうに見届けてくれていました。
「中学を卒業したら働いて自分のお金を稼ぎたい」という私を制し、高校までは卒業するように説得してくれた両親。高校卒業後の転職も、一人暮らしも、上京も、留学や海外就職も、事後報告の私に全て「貴方の人生だからね」「自分のお金でする事だからね」と、心配そうでありながらもいつも自由にさせてくれた母。今、私がいつ死んでも悔いがないと思いながら生活しているのはみんな両親のおかげなのです。 母に会いたい。母が喜ぶ事をしたり、言ったり、話を聞いたりしてあげたい。 もしもコロナがなく予定どうり帰国していたとしたら、こんな気持ちにはならなかったと思います。でも、これは気ずかなければならない、大切な感情でした。